放射性核種の平均寿命について(その1)


突然ですが質問です。
半減期って何でしょうか。
表現の仕方は色々あるかも知れませんが、簡単に言うと
「放射性核種の数が半分になるまでの時間」
となりますね。
これに関してはそこまで問題無いかと思います。

それでは次の質問です。
平均寿命とは何でしょうか。
「放射性核種の数が\(1/e\)になるまでの時間」
間違いではありませんが、何となく違和感がありませんか?
半減期はその言葉通り数が半減するまでの時間ですので分かりやすいですが、平均寿命はなぜ\(1/e\)なのでしょうか。
これにはきちんとした理由がありますので、本項では平均寿命について解説していきます。

まずは下記の問について考えてみてください

問1、テストの点数がAは40点、Bが50点、Cが60点であった場合、3人の平均点は何点でしょうか。
問2、Aが40歳、Bが50歳、Cが60歳で亡くなった場合、3人の寿命の平均は何歳でしょうか。

まず問1について。
当たり前かも知れませんが、平均点は\(\frac{40+50+60}{3}=50点\)となります。

同様に問2について。
寿命の平均は\(\frac{40+50+60}{3}=50歳\)となります。
それでは下記の問はいかがでしょうか。

問3、ある放射性核種が3つあり、1つは40秒、1つは50秒、残り1つは60秒で壊変したとする。この場合、3つの核種の壊変するまでの時間は平均何秒でしょう。

問1,2と同じように平均\(\frac{40+50+60}{3}=50秒\)となります。
ここで注目して欲しいのが、上式の分子は各核種が壊変するまでの時間の和であり、分母は核種数となっています。
これがまさに平均寿命の考え方です。

それではより厳密に考えていきます。
\(N_0\):時刻t=0の核種数
\(N_t\):時刻tにおける核種数
\(\lambda\):壊変定数
とすると、おなじみの2式が成立します。
$$\frac{dN_t}{dt}=-\lambda N_t\\N_t=N_0e^{-\lambda t}$$

上式から各核種が壊変するまでの時間の和核種数を求めるにはどうしたらいいでしょうか。
次回の記事で解説していきます。

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