放射化分析の計算式(その3)


前回記事で放射能が(6)式で表されることが示されました。
$$A=N_0f\sigma\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{t}{T}}\right\}\cdots(6)$$

ターゲット核種の原子数は\(N_0\)としていますが、問題文中で原子数がそのまま与えられるのではなく、質量で与えられることが良くあります。
本項ではそのような場合の計算について考えていきます。

\(M\):ターゲット核種の原子量(\(g\,mol^{-1}\))
\(w\):ターゲット核種の質量(\(g\))
\(N_A\):アボガドロ数(\(=6.02\times 10^{23}\))
とすると、
$$N_0=\frac{w}{M}\times N_A$$より
$$A=\frac{w}{M}N_Af\sigma\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{t}{T}}\right\}\cdots(7)$$

また複数の質量数が存在する場合は、その存在比について考慮する必要があります。
目的とする原子量のターゲット核種が\(\theta\)の割合で存在するとき、他の質量数を全て含めた原子数を\(N_{all}\)とすると、ターゲット核種の原子数\(N_0\)は
\(N_0=N_{all}\times \theta\)と計算されるため、放射能は下式のようにります。
$$A=N_{all}\theta f\sigma\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{t}{T}}\right\}\cdots(8)$$

質量と存在比両方が与えられる場合もありますが、その場合は(7)式を導出した時のように原子数を求め、それに存在比を乗ずることで、放射能を計算することができます。

タイトルとURLをコピーしました