放射化分析の計算式(その4)


前々回記事で放射能が(6)式で表されることが示されました。
$$A=N_0f\sigma\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{t}{T}}\right\}\cdots(6)$$
仮に時刻\(t=t_0\)で照射を終了したとすると、その時点での放射能\(A_0\)は
$$A_0=N_0f\sigma\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{t_0}{T}}\right\}$$
そして、照射終了からd秒後に測定を行った場合、測定時の放射能\(A_d\)は、
$$A_d=A_0\times e^{-\lambda d}=A_0\times \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{d}{T}}\cdots(9)$$
この辺の計算は「放射性壊変について(その3)」をご覧ください。

(9)式からも分かるように、照射終了から測定開始までの時間dが長くなるほど、放射能\(A_d\)は減少していきます。そのため、照射終了後すぐに測定した方がより精密は測定ができるといえます。

話は変わるのですが(6)式で照射時間tが大きくなるほど\(1-\left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{t}{T}}\)の値が大きくなり、放射能は大きくなることが分かります。しかし下図を見て分かるように、最初は放射能が大きく増加しますが、照射時間を長くしていくとだんだん増え方が緩やかになり、効率が悪くなることがわかります。
そのため、2半減期(下図の\(t/T=2\))程度照射するのが効率がいいとされています。

照射時間と飽和係数の関係

放射化分析の計算式に関する解説は以上となります。
次回は放射化分析の過去問解説をしたいと思います。

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