放射性壊変について(その3)


前回は式1から式2の導出を行いました。
$$\frac{dN_t}{dt}=-\lambda N_t\cdots(式1)\\N_t=N_0 e^{-\lambda t}\cdots(式2)$$
今回は上式と放射能の関係について見ていきたいと思います。

放射能の定義は
単位時間当たりに壊変する原子数
です。より簡単にいうと、
1秒当たりに壊変する原子数
です。

ここで「放射性壊変について(その1)」を思い出して欲しいのですが、非常に小さい区間において、1秒当たり何個のペースで壊変するのかを考えていました。
今まで壊変のペースと表現していたものは、放射能のことになります。
そのため下記のように表現できます。
$$A_t=\left|\frac{dN_t}{dt}\right|=\left|-\lambda N_t\right|=\lambda N_t\cdots(式3)$$
※前回記事では原子数の変化について考えていたので、壊変して減少する場合はマイナスの符号を付けていましたが、放射能は壊変数なので絶対値を取って正の値で考えます。
式2\(N_t=N_0 e^{-\lambda t}\)を式3に代入すると、
$$A_t=\lambda N_0 e^{-\lambda t}\cdots(式4)$$

ここで式3にt=0を代入し、最初の時点での放射能を\(A_0\)とすると、
$$A_0=\lambda N_0$$
これを式4に代入すると、
$$A_t=A_0 e^{-\lambda t}\cdots(式5)$$

ここで式2と式5を見てみると、どちらも同じような式の形をしています。つまり放射能の経時変化も原子数の変化と同じように、最初の値から指数関数的に減少していくのです。
前々回の記事で説明したように、壊変のペース(=放射能)はその時点で存在する原子数に比例するので、原子数と放射能が同様の減少の仕方をするのは、当たり前のことであると気づけるでしょうか。

今回の解説は以上となります。放射能と微分の式の関係について把握し、式3、式4、式5については確実に覚えておくようにしてください。

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