R1年物理問32その1(放射線取扱主任者)

まず、粒子a、cはが磁場中を進みながら曲がった軌道を描いているので、粒子a、cは磁場によって力を受ける荷電粒子であるのに対し、粒子bは電荷を持たないということが分かります。

フレミング左手の法則より、磁場の向きは”荷電粒子の進行方向と荷電粒子が受ける力の向きがなす平面”に対して垂直になります。
問題文中の図では粒子の進行方向がy軸方向、粒子a、cはx軸方向の力受けているので、磁場の向きはxy平面(問題用紙を想定している場合は紙面)に対して垂直な向きになります。
ただし紙面に垂直といっても裏から表に向かってくる向きなのか、表から裏に向かっていく向きなのか、どちらなのでしょう。
ここで、粒子aと粒子cの進行方向の違いについて議論する必要があります。

図を見てパッと思いつくaとcの違いは、aが単一エネルギーの粒子でcは様々なエネルギーを取りうる粒子であるということです。
具体的な計算は省きますが(必要があれば別記事で)、同じ質量の荷電粒子が同じ向きで磁場中に入射しても、速度が異なればその軌道は異なります。
よって、単一の軌道を描いている粒子aは全ての粒子が同じ速度、すなわち単一エネルギーであると考えられます。逆に粒子cのように複数の軌道を描くということは、エネルギーが粒子によってバラバラであるということです。

ここでAの解答群を見てみましょう。解答群中で単一エネルギーの荷電粒子は\(\alpha\)粒子しかありませんので、粒子aは\(\alpha\)粒子で確定です。
\(\alpha\)粒子とは反対の電荷を持つものは、解答群中だと電子しか無いので、粒子cは電子で確定です。ちなみにここでいう電子とは、放射線源の壊変によって生じているものであるため、\(\beta^-\)粒子のことであると考えられます。\(\beta\)壊変によって放出される\(\beta\)粒子は連続エネルギーであるということは覚えておきましょう。
そして粒子bについてですが、電荷を持たないものは解答群中だと光子か中性子が考えられます。(4)に粒子bは電磁波の性質を示すとありますので、bは光子になります。

ここで改めて磁場の向きについて考えましょう。粒子aは正の電荷を持つ\(\alpha\)粒子ですのでフレミング左手の法則より、左手の中指を\(\alpha\)粒子の入射方向(y→y’方向)、親指を粒子aが受ける力の向き(x’→x方向)に合わせてみましょう。すると磁場の向きを表す中指は紙面の表から裏の向きになりますね。

以上より、
Aは「5 \(\alpha\)粒子、光子及び電子」
Bは「5 垂直に表から裏」
となります。

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