H27管理計測問4-1その1(放射線取扱主任者)

まず(A)、(B)についてですが、これは暗記してしまいましょう。
\(^{32}P\)は半減期\(14.3日\)で\(\beta^-\)壊変をします。β線のエネルギーは\(1.711MeV\)で、γ線は放出しない純β線放出核種です。

次に(C)、(D)についてです。
荷電粒子が原子核や電子のクーロン力により進行方向を曲げられたり、加減速を起こすと制動放射が起こります。制動放射の確率は物質の原子番号の2乗に比例し、入射粒子の質量の2乗に反比例します。
ですので、(C)は「6 制動放射」、(D)は「2 2」となります。

次に(E)、(F)についてですが、まず(F)について考えます。

1つめのヒントが、
「作業中の視認性を確保」
という部分です。
遮蔽をしながら非密封線源を使用する場合、体と線源の間に遮蔽材をおくことになります。そのため、遮蔽材が透明でないと線源を扱っている手元が見えず、作業することは難しいでしょう。
よって、視認性の確保のためには、「1 アクリル」または「3 鉛ガラス」を使用する必要があります。

そして2つめのヒントが問題文中にある、
「制動放射が(物質の)原子番号の2乗に比例する」
「制動放射線の発生を抑え」
という部分です。
この文言から、原子番号が低い物質を遮蔽材に使用すれば制動放射を防げることが分かります。
よって「3 鉛ガラス」よりも「1 アクリル」の方が適当でしょう。

つまりは透明なものの中で原子番号の低いものを選べばいいわけです。

次に(E)の厚さについてですが、これは電子の最大飛程で考えます。最大飛程\(R_{max}\)は下式で表されます。
$$R_{max}=0.407E^{1.38}\left(0.15<E\leq 0.8MeV\right)\\R_{max}=0.542E-0.133\left(0.8<E<3MeV\right)$$
\(E=1.711MeV\)を代入すると、
$$E=0.542\times1.711-0.133=0.794\cdots[g\cdot cm^{-2}]$$

アクリルの密度をおよそ\(1.2[g\cdot cm^{-3}]\)とすると、
$$0.8[g\cdot cm^{-2}]\div1.2[g\cdot cm^{-3}]\\=0.66\cdots[cm]\approx 7[mm]$$

よって、「3 10[mm]」は必要であることが分かります。

「4 30[mm]」では間違いなのかという意見もあるかも知れませんが、問題文から察するに10mmが “一般的” なのでしょう。
筆者も学生実験で10mmのアクリル板を使用した記憶があります。
明確な説明ができず申し訳ありません。

次回は(G)以降を解説していきます。

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