放射線取扱主任者試験課目変更についての私見

2019年度から放射線取扱主任者の課目が変更となります(詳しくは原子力安全センターのHPをご覧ください)。第1種放射線取扱者試験の課目変更について、私なりの見解を述べたいと思います。あくまでも私個人の見解であり、裏どり等は行っていませんので、その点を踏まえてお読みください。

科目変更の概要

2018年度まで
・放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律に関する課目
放射性同位元素及び放射線発生装置による放射線障害の防止に関する管理技術並びに放射線の測定技術に関する課目
・物理学のうち放射線に関する課目
・化学のうち放射線に関する課目
・生物学のうち放射線に関する課目
物理学、化学及び生物学のうち放射線に関する課目

2019年度から
・放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律に関する課目
第一種放射線取扱主任者としての実務に関する課目
・物理学のうち放射線に関する課目
・化学のうち放射線に関する課目
・生物学のうち放射線に関する課目

「管理測定」と「物化生」が無くなって、「実務に関する課目」が追加されました。
その他、物理、化学、生物の試験時間がこれまでの75分から110分になり、五肢択一式(30問)だけでなく多肢択一式(2問)が追加されています。

物化生の変更について

一見すると物化生が無くなったように思われますが、詳しく見ていくと無くなったわけではないと推測できます。
というのも、これまで物理、化学、生物は、
五肢択一式30問、75分
でしたが、今年からは、
五肢択一式30問及び多肢択一式2問、110分
となっています。
つまり、物化生の多肢択一式6問を、物理、化学、生物に2問ずつ分ける形になる思われます。

解答時間に余裕ができる?

結論から述べますと、物化生が各科目に分散されることによって、これまでよりも解きやすくなるのではないかと考えています。

過去問演習等で物化生の問題を解いてみると、時間内に解き終えることができないという方が多いのではないかと思います。
それに対して、これまでの物理、化学、生物(五者択一30問)は、早ければ30分程度で解き終えてしまうという方もいると思います。
今年度からの試験では五肢択一30問を早めに解き終えた場合、残りの時間を多肢択一2問(これまでの物化生)に当てることができます。
これまでの物化生の試験では105分で6問ですので2問当たり35分です。
今年度からは、五肢択一式30問及び多肢択一式2問、110分ですが、五肢択一に75分丸々費やすような人はいないと思いますので、多肢択一2問に費やせる時間はこれまでの35分よりも確実に多くなります

したがって、多肢択一問題の時間に余裕ができる分、これまでよりもかなり解きやすくなるのではないかと思います。

合格点の到達しやすくなる?

これまでの物化生では試験時間以前に、問題が難しくて合格点を確保するのが難しいという方が少なからずいるのではないでしょうか。

原子力安全センターHPの「受験の手引き(PDF)」によると、新形式の試験では物理、化学、生物はそれぞれ60点満点となっています。

あくまでも私の予想ですが、60点の内訳は、
・五者択一式30問…30点
・多肢択一2問が…30点
になるのではないかと思います。
仮に五者択一式で20問程度正答できるのであれば、多肢択一では半分も解けなくても5割に到達することはできます。
そのため、物化生のような少し複雑な問題が苦手で、5割を切ってしまっていたような方でも、五肢択一を確実に解けるように訓練することで、課目による不合格は避けられると思います。

実務に関する課目について

次に「実務に関する課目」について考えていきます。放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行規則別表第二を見てみると、下記の3つが「実務に関する課目」に関係すると考えられます。

二 放射性同位元素及び放射線発生装置並びに放射性汚染物の取扱いに関する課目
三 使用施設等及び廃棄物詰替施設等の安全管理に関する課目
四 放射線の量及び放射性同位元素又は放射線発生装置から発生した放射線により生じた放射線を放出する同位元素による汚染の状況の測定に関する課目

改正前の主任者試験課目の根拠となる条文を手に入れることができなかったので、ちゃんとした根拠はないのですが、問われる内容に関してはこれまでの管理測定とそこまで変わらないと予想しています。
放射性物質を扱うのに、その管理や放射線計測に関する知識が不要なんてことはあり得ませんし。

「実務に関する課目」と課目名は新しくなりましたが、これまでの管理測定の内容について理解している人であれば、問題なく解けるような内容が出題されると思いますので、大きく試験対策を変える必要は無いでしょう。

最後に

以上が放射線取扱主任者試験課目変更についての私見となります。
繰り返しになりますが、これまでの試験と問われる内容が大きく変わることはないと思います。
新しく何か対策をしようとするのではなく、これまで使っていた参考書や過去問を使用しつつ、法改正があった部分については少し勉強しておく程度で良いでしょう。

※以上の内容はあくまでも私個人の意見ですので、間違っていたとしても責任は取れません。一意見として参考程度にしつつ、最終的には皆さんご自身で判断するようにお願いします。

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